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全体を通して
(総集編)
スペイン
(現地時間:4/9〜4/13)
ドイツ
(現地時間:4/14〜4/17)
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04年4月
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赤:休刊予定日
黄:特別配信
4月9日〜13日(現地時間)のスペイン編はこちらです
5月6日(木)[現地時間:4月17日]
◆ ケルン散策
いよいよ帰国日。 夕方の飛行機だったのでしばしケルン市内を散策してみました。
(写真をクリックすると拡大されます。)
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散策の目的はズバリ、ツレがお土産を買うこと。 個人的にはもっと違うブルワリーにも行きたかったので別行動を提案したのですが却下されました(;_;)。 取りあえず自転車屋も行って良いことになったので行ったのですが、目的のものは見つからず仕舞いでした。 その途中で見たSt. Ursulaという教会。 こういう建物があちらこちらにあるので教会好きの人には良いところかも知れません。
ケルンといえばオーデコロン発祥の地だそうで、4711という香水がかなり有名らしいです。 たまたま歩いていたらその有名な店にぶち当たりました。 店に入ると水が出ていたので触ってみたら手がすごく臭くなってしまいました。 水ではなく香水が流れているのでした。 飲まなくって良かったとつくづく思いました。
香水屋から道を挟んだ反対側にオペラハウスがありました。 その前にはサッカーボールの形をした建物が建てられていました。 2006年のサッカー・ワールド・カップ関係の建物でしょうか。 中に入らなかったので良くわかりません。
歩行者天国を歩いていた時に見つけたシュパーゲル。 一緒に写っているイチゴやブドウは日本の標準サイズくらいだったので、いかに大きいかがわかると思います。 1kgで約8ユーロは結構高いですね。
◆ ケルンを後にして
ケルンも最後なのでご飯を食べてからケルンを発つことにしました。
(写真をクリックすると拡大されます。)
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ホテルに荷物を預けておいたので、ホテルから近いところで、これまでに食事を取っていないケルシュを飲ませる店と言うことで初日に行ったPeters Brauhausに決定しました。 “以前はここでビールを造っていたんじゃないか”と思わせるような建物なのですが、後でロルフに聞いた話しによれば10年くらい前に建てられた建物で、ビールを造っていたことはないそうです。 醸造所はケルンとデュッセルドルフの間にあるMonheimと言うところにある独立系の醸造所で、アルトもケルシュも造っているそうです。 またMonheimer Kraeusenpilsという無濾過のピルスも造っていてこれが非常に良いビールだとのこと。
しかしながら三、四ヶ月前にオーナーファミリーがSionやGildenを造っている醸造所に醸造と販売の権利を売ることを決定したそうなので、数ヶ月のうちにMonheimでの醸造をやめるらしいとのことでした。 またひとつ独立系のブルワリーが無くなると言うことで非常に残念です。
ところで、ケルシュでは飲んだ数だけコースターにチェックを入れると言うのは有名な話しですが、チェックの仕方にも決まりがあるようです。 写真は5杯目のビールなのですが5番目のチェックは他の4本に対して垂直に入っている様子がわかります。 ちょうど日本で“正”を書いて数を数えるようなもんなんでしょうか。 6杯目は追加しなかったのでこの後どうチェックするか興味のある所です。
名残惜しんでケルンを後にしてドイツの新幹線ICEでフランクフルト国際空港へ向いました。 ICEはさすがドイツが誇るだけあって途中で300km/hにまで達していました。 アウトバーンが平行して走っているところで自動車をバンバン抜かして走っていく様は非常に爽快でした。
空港でチェックインを済ませた後、少し時間が有ったので空港内に2003年にオープンしたかも知れないブルーパブを探しました。 それらしきものは全く無かったので案内所で聞いてみたところ、案内係の人も知らないとのこと。 仕方がないので、ドイツ最後のビールと言うことで売店にあったビンビールで乾杯しました。
以下ドイツで最後のテイスティングノート。
  • Bitburger Premium Pils
    ホップのアロマが結構良い。苦みも結構利いていて良い感じ。ポパイで飲むようなペーパリーな感じはなく良くできている。
  • Schöfferhofer Hefe Weizen
    強いクローブ香。まさにヴァイツェンと言った感じ。飲み口はスムーズでクリーンな後味。水のように飲める。フランクフルトのビールらしい。
飛行機の中でもドイツビールがあるかなと思ったのですが、日本のビールしかなかったのでモルツ・ザ・プレミアムを飲みました。
今日飲んだビール(4/17)

Peters Brauhaus
- Kölsch

フランクフルト国際空港
- Bitburger Premium Pils, Schöfferhofer Hefe Weizen

飛行機の中で
- Suntory The Premium

昨日の夕方、最寄り駅前のカメラのきむらに行ったらD70レンズキットの在庫がありました\^o^/ まさに灯台下暗し。
値段は12-24mmのズーム付きで27万円ジャスト。 価格ドットコムの最安より安かった上に、256MBのCFとフィルターが付いたので、買っちゃいましたが、絶対値はやはり大きいです。 被写体は………これから探します。
5月5日(水)[現地時間:4月16日]後半
◆ Hellers
Wess Braüから近くにあるHellersに行ったらまだ開いてませんでした。 良く調べたら18:00〜営業とのことで、結局入ることはできませんでした。 入り口の写真だけです。
(一応、写真をクリックすると拡大されます。)
◆ Braüerei Päffgen
続いてかなりお勧めと言われていたPäffgenに行きました。
(写真をクリックすると拡大されます。)
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Hellersの最寄りのBarbarossaplatz駅から路面電車に乗って三つ目のFriesenplaz駅で下車しました。 地図で見ると1kmくらいしか離れていないので路面電車に乗っている時間はほんの数分でその気になれば歩いて行くこともできます。 地上に出てケルン中央駅方面に少し歩いていくとそれらしい建物が見えてきました。 普段はのぼりでも立っているのでしょうか、建物の前にはポールが二本立っていました。
現在ケルシュを造っているブルワリーのほとんどが郊外に工場を移してしまっていますが、ここは数少ないブルーパブで同じ敷地内でビールを醸造しているそうです。 他にブルーパブとなっているのはMalzmühleくらいしか無いそうです。 工場はどこにあるか確認できませんでしたが、ウワサによると店の奥の方にあるとのことです。
中に入るとすぐに立ち飲み場があり、そのすぐ脇でビールをサービングしている様子が見えました。 よく見ていると、樽にタップを取り付け、重力を使ってサーブしている様子が伺えました。 ビール自体の炭酸が強いためか一回で注ぎきれるものではないようで、少し泡が落ち着くのを待ってから注ぎ足しをして規定量まで注ぐようです。 そのため注ぎ途中のビールがたくさん並べられていました。 外部からガスでアシストしてる様子はなく、完全にグラビティタップで注いでいるようなのですが、空気を入れる部分は確認できずに終わってしまいました。 誰かご存知の方がいらっしゃいましたら教えて下さい。
こちらは店内の様子。 ケルシュを飲ませるパブは必ず写真左寄りに移っている風呂屋の番頭みたいなところがあって、そこにいる人が金銭的なことは全て取り仕切っている感じでした。 会計の時はテーブルについたウエイターが財布を持ってテーブルで会計するのですが、その財布も番頭さんからあずかって来ているようでした。 店のオリジナル・グッズを買おうとして、その辺にいる人に聞いても必ず番頭さんらしき人を指して「あそこの人に聞いて」と言われます。 昔ながらの伝統なのでしょうか。
写真 写真 写真
早速ビールを注文。 ケルンに来たら絶対に行く店だとも言われていたのでかなり期待していたのですが、少々アセトアルデヒドっぽい感じで余り美味しくありませんでした。 このときのコンディションが良くなかったのかも知れませんが、帰国してから聞いた話によるとシカゴのJeff Sparrowがちょうど同じ時期に同店に立ち寄ったそうで、彼はバターっぽすぎるという感想を持ったそうです。 このときたまたまダメだっただけかも知れないので、この後に行った人の感想を聞きたいところです。
少しお腹も空いていたので、ついでにつまみも頼みました。 軟骨がついているベーコンでこちらはとても美味しくいただきました。 ヨーロッパは肉類(特に生ハムやベーコン)が美味しなあというのが今回のもう一つの印象でした。
ビールがあまり美味しくなく、少しガッカリして帰ろうとしていときに入り口付近で飲んでいたグループのおじさんからビールをおごってもらいました。 改めてお礼を言いに行ったところ、色々と話が弾み、最後にはメニューとグラスまでもらって帰ってきました。 言葉は通じなくてもこういう出会いはやはり楽しいものですね。 お勧めの本は大変ウケていました。
以下現場でのテイスティングノート。
  • Kölsch
    アロマは弱いがかすかにホップの香りあり。ドライでサッポロ黒ラベルのような鼻に抜ける香りがある。アセトアルデヒドっぽい。
◆ Früh
再びFrühに行きました。 最大の目的はビールではなくシュパーゲルです。
(これは写真をクリックしても拡大されません。)
(写真をクリックすると拡大されます。)
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この時期のドイツならまだ早いけどシュパーゲルを食べたほうが良いというアドバイスをもらっていたので食べられるところを探しました。 宿泊ホテルのレストランではシュパーゲルのスープはあったものの、4月19日から本格的なシュパーゲル・フェアーのようだったの(と値段がすごく高かったことも手伝って)で町で食べられそうなところを探しました。 シュパーゲルとは白アスパラガスのことで、ドイツの春の味覚だそうです。 日本で言えばフキノトウみたいな位置づけなんでしょうか?
一番近くで割りと美味しいケルシュも出すということでシュパーゲルがあるかどうかもわからずに真っ先にFrühに行きました。 店の前は凄い人だかりでさっさと諦めて別の店に行こうとしたのですが、結局ぐるっと回ってFrühに戻ってきました。 店内を見たところ外ほどは混んでいなかったので早速入ってみました。
中に入るとシュパーゲルだけの特別メニューがありました。 後で知ったのですが実は店の前に“シュパーゲルがあるぞ”みたいな看板が出ていたのですがドイツ語はわからないので完全に無視していたのでした。 絵まで書いてあったのに…情けないです。 ちなみに写真は次の日に撮り直したものです。
取りあえずシュパーゲルのスープ良くわからないメニューを注文してみました。 量はそれなりにあったのですが、久しぶりに繊維質のものを食べたせいもあってかもう一皿食べたくなり別の味付けのモノを追加注文しました。 日本で売っているアスパラよりかなり大きく、缶詰めの白アスパラより少し固いけど十分柔らかくて非常に美味しいものでした。 ガイドブックによれば4月下旬から6月にかけて市場に出回るそうなので、この時期にドイツに行かれる方はぜひお試し下さい。
今日飲んだビール(4/16)

Wess Braü
- Kölsch, Weissbier, Schwarzbier, Longneck Drov

Braüerei Päffgen
- Kölsch

Früh
- Kölsch

D70本体は売ってましたが、レンズキットはどこも品切れでのようです。 在庫目撃情報があったらよろしくお願いします。
4月30日(金)[現地時間:4月16日]
◆ Weiss Braü
ケルン市内にあるWess Braüに行きました。
(写真をクリックすると拡大されます。)
写真 写真 写真 写真
当初デュッセルドルフに行く予定だったのですが朝が遅くなったのに加え、お土産ビールを買って送る手続きをしていたところ昼過ぎとなってしまったため、予定を変更してまだ飲んでいないケルシュを飲むことにしました。 ちなみにデパートで売っていたケルシュは以下の通りで、さすがに小さな醸造所のものはありませんでした。 Gaffel, 1396(Gaffel), Frül, Reissdorf, Sunner, Sion, Sester, Dom, Kuppers, Gilden, Zunft
まずはWeiss Braüに行くことに。 その近くにはHellerもあるので、二軒回った後で最高のケルシュが飲めるというPäffgenに行くというスケジュールを組みました。
ケルンで最も栄えているホーエ通りにあるデパート『カルフール』からWeiss Braüは南東の方角に位置しており、それ程距離もないようなのでのんびりと歩くことに。 途中には桜みたいな花が咲いていたりして“春”という感じでとても気持ちの良い気候でした。 目的地があるAm Weidenbachという通りに入ってしばらく行くとデパートで見たReissdorfの赤い看板が目に入りました。 近づいてみると“BRAUHAUS Reissdorf”と言う名前で、Reissdorfの直営店のような雰囲気。 早速中に入って一杯だけ飲んでみようと思ったのですが、昼休み中だったのか扉には鍵がかかっており、シャッターも半分下りていました。 ちょっと残念でした。
気を取り直して、通りを進むとようやく目的のWeiss Braüが見えてきました。 入り口脇にかなり結構大きそうなが置いてありました。 ロルフによれば、ここは新興のブルワリーに入るそうで、Braustelleのブルーマスター、ピーターが以前働いていたところだそうです。
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中に入って早速ビールを注文。 新興のブルワリーだけあって、メニューにはKölschの他、Weissbier、Schwarzbier、Longneck Drovの四種類が書いてありました。 取りあえず全部制覇してみたので、最後にテイスティングノートを載せておきます。
さて、昼もだいぶ過ぎており小腹も空いていたのでついで、まだ食べていなかったケルン名物Halven Hahmを注文してみました。 やっぱりパンとチーズでした。
店内は他にもう一組客がいるだけで、なかなか注文を取りに来ないくらい暇そうだったのでブルワリーツアーができないか聞いてみたのですがダメでした。 ファーメンター貯酒タンクは階下にあり、ガラス越しに見られるようになっていましたが、それ以外は奥の方にあるようで見えませんでした。 こちらも写真のようにオープンファーメンターを使っており、オープンファーメンター自体だんだん珍しくなく感じるようになってきました。
以下現場でのテイスティングノート。
  • Kölsch
    すごく泡が堅く持ちがよい。ピルスナーとかで使うようなホップの香り。味もピルスナーのような感じ。ボディがあり甘い感じがあるが後味はスッキリしている。苦みも程良い感じ。
  • Weissbier
    ヴァイツェン酵母を使っているようで、バナナの香りがする。色は結構濃いヘフヴァイツェン。かなり甘くできている。後味がスッキリせず。
  • Schwarzbier
    色は濃いブラウンで濁っている。弱い香りだが黒色モルト由来の香りあり。飲み口は甘いが後味は非常にスッキリしている。モルトエキスで造ったときのような鼻に抜ける香り(イースト臭)あり。
  • Longneck Drov
    フィルターしていないケルシュ。0.3lのグラスで出てきた。ケルシュに比べて香りが弱い。シュバルツと同じようにイースティな感じが残っている。炭酸も弱い。
4月27日(火)[現地時間:4月15日]後半
◆ Brauhouse Stephanus
ミュンスターから更にローカルな汽車に乗ってCoesfeldという町に行きました。
(写真をクリックすると拡大されます。)
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ミュンスターを出て40分くらいでCoesfeld駅に到着しました。 ミュンスターよりも更に田舎の町で駅前には商店街らしきものは全くありません。 駅前には住宅地が広がっているだけで本当にブルーパブがあるのか不安になってきましたが10分も歩かないうちに目的のBrauhouse Stephanusが見えてきました。 入り口には古い醸造器具が飾ってありますが、オープンしたのは1990年でまだ10年しか経っていない新興のマイクロブルワリーです。
中に入るとすぐにカウンターがあり、その左手に醸造設備が置いてありました。 平日の夕方前という時間帯のせいかお客さんはほとんどいなく、ほぼ化しきり状態。 そんな静かな中で早速ビールを飲もうと注文したところ、ピルスナーの一種類しか無いとのこと。 少しガッカリして三人で同じビールを注文しました。
さて運ばれてきたビールを見てビックリ。 これがピルスナーか?という外見でした。 ところが飲んでみるとちょっとイースティだけれどもホップの香りが良く、結構美味しく感じました。 でも飲むビールはこれだけなので、さっさとデュッセルドルフだなあ思っているとロルフが『後でツアーをしてくれるって』と言い出しました。 なんか店の人と喋ってるなあと思っていたのですが、うまく交渉してくれたようです。 もう一杯追加注文してブルーマスターの登場を待つことにしました。
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しばらくするとブルーマスターが登場して早速ツアー開始です。 まず最初は釜です。 仕込み量は1500リットルとのことで日本でも良くあるくらいのサイズでした。 二つ釜構成でワールプールは別にありました。 ドイツなのでデコクションをしているのか非常に気になったので聞いてみたところ、ここでは全てステップマッシングとのことでした。 デコクションをするなら三つ目の釜も必要だよとも言っていました。
そのまま地下に下って醗酵部屋に案内されました。 驚いたことにこちらもオープンファーメンターを使っていました。 この部屋は通常12〜13℃くらいにしているそうで、少しひんやりとしていました。 しかしながら醗酵温度はもう少し低いようで、ファーメンターを冷却しているようでした。
醗酵層の後ろにはミルクタンクが置いてありました。 こちらではこれでイーストを回収したりしているそうです。 イーストどこからか手に入れてくるそうで、さすがにその時にはこのミルクタンクは使わない様です。
イーストの話が出たのでピルスナーの濁りについて聞いてみました。 通常一週間くらい醗酵で、その後3週間はラガーリングするとのことでした。 そんなにきちんとラガーリングするのに何であんなに濁っているんだと聞いたところ「それは、ひ・み・つ」とのことでした。 ちょっとイーストが特殊なのかも知れませんが非常に気になります。
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隣の部屋がラガーリングタンクが置かれている部屋で、0℃程度に冷却されていました。 0℃ではほとんど醗酵しない様に思いますがタンクの取り付けられたエアロックから小さな泡が頻繁に出ていました。 これでカーボネーションもするそうです。 ドイツでは全てがナチュラルカーボネーションで、フォースカーボネーションをすることは法律で禁じられているようです。 こんな低温でも醗酵するイーストを使うことが濁っているピルスナーの秘密なのかも知れません。 ピルスナーの他に来週のビールの日(4月23日)に向けたMaibockがラガーリング中とのことでした。
同じ部屋の反対側にはストレージタンクが置いてありました。 取り付けられているラインは直接階上のタップに繋がっているそうです。 この他にも外販用のケグ詰めも行っているようで、ちょうど別のブルワーがケグを洗っていました。
瓶詰めビールを買っていこうかと思ったのですが、最低でも1リットルくらいあるというのでやめました。 でも瓶詰め風景だけは見せてくれました。 これはそれ程珍しいモノではないです。
一通りツアーが終わった後で来週から出す予定のMaibockをご馳走してくれました。 通常8週間ラガーリングするとのことであと一週間足りないと言うことでちょっと早い感じでしたがこれも良くできていました。 さすがにラガーリング期間が長いためか、ピルスナーに比べて濁りが少ない感じでした。 初期比重が16P、終了比重が3.5Pとのことでかなり醗酵度は高い感じなのですがちょっと甘い感じでした。 その他にも冬のシーズンビールとしてドッペルボックも造るそうで、こちらは初期比重22Pで、ラガーリングは12週間にも及ぶそうです。
以下現場でのテイスティングノート。
  • Stephanus-Brau
    外見からしてすごく曇っている。イースティな香りだがホップの香りが良い。結構甘い。これでピルスーナーと言うことだがとてもそう思えない。
  • Maibock
    来月のスペシャル。少し硫化臭がある。すごいモルティ。ちょっと甘めだが苦みもありバランスはよい。O.G.:16P、F.G.:3.5P
◆ おまけ
CoesfeldからEssenに戻る途中で見かけたマイクロブルワリーの跡。 どのくらい前まで造っていたかはわかりませんが、大きな煙突があってそれとわかります。 他にもこの沿線にはつぶれたブルワリーの跡地が残っていました。
今日飲んだビール(4/15)

Pinkus Müller
- Original Pinkus Alt, Pinkus Hefe Weizen, Pinkus Pils

Brauhaus Stephanus
- Stephanus-Brau, Maibock

明日は休刊かも。
4月26日(月)[現地時間:4月15日]
◆ Pinkus Müller
ケルンを離れてミュンスター方面に行きました。 まず最初は有名なPinkus Müllerです。
(写真をクリックすると拡大されます。)
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ケルンから列車に乗ってミュンスターに向いました。 外国の本格的な鉄道に乗るのは始めてだったのでちょっとワクワクです。 今回乗った列車は機関車が客車を引っ張る日本ではほとんど見られなくなったスタイルでした。 少なくともケルン周辺ではこういうスタイルの電車が多いようです。
ケルンからは二時間ちょっとで着く予定でしたが途中で20分くらい遅れたため乗り継ぎの電車に間に合わず、結局ミュンスターに到着したのは13:00頃でした。 トータル3時間くらいかかりました。 ホームにはきちんと駅名が書かれているのですが外から駅舎を見ると“Münster”の文字は無く中央駅を意味する“Hauptbahnhof”と書かれているだけでした。 そうたくさん駅があるわけではないのでこれで十分なのでしょうか。
ミュンスターはウェストファリア条約が結ばれた町として有名らしいことからもわかるように歴史ある町と言う感じで、あちらこちらに古い教会などが建っていました。 また、ドイツでも有数の自転車町らしく、自転車に乗っている人が非常に多くいました。 時間が合ったら自転車屋にも寄りたかったのですが、中心部にはそういう店は無く、残念ながら寄ることができませんでした。
そんな街中をのんびりと15分くらい歩いていったところにPinkus Müllerがありました。 ちょうど駅から町の中心を挟んで反対側といった位置関係です。 写真に写っている茶色い建物がパブとなっていますが入り口はもう少し奥に行ったところにありました。 一方写真左端に写っている白い建物の一階でビンビールを売っており、周辺住民とおぼしき人たちが買い物に来ていました。
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中に入って早速ビールと昼食を注文しました。 ここはデュッセルドルフのアルトとは全く別物のアルトビールを造っています。 マイケルジャクソンの本によると乳酸醗酵による酸味が感じられるようなことが書いてありましたが、全然そんな感じはありませんでした。 一緒に行ったロルフも何度か行ったけど一度もそういうビールだったことはないようなことを言っていました。 現在はすでに醸造設備自体もステンレスか何かに変わってしまっているのか、乳酸醗酵は木樽で造っていた当時の過去のものとなってしまったのでしょうか。
その他にここではHefe WeizenとPilsとSpecial(だったかな)がありました。 SpecialはPilsの無濾過バージョンで、無濾過好きのロルフは数杯飲んでいましたが、個人的な好みとしては濾過したものの方が美味しく感じました。
またここではオーガニックにこだわっているようで、全てオーガニックで造ったビールが二種類ありました。 二種類ともピルスか何かだったのですが「なぜ同じタイプを二種類?」と思ってロルフに聞いたところ店員さんに聞いてくれて(ドイツ語を話せる人がいて助かりました)それによると、オーガニックの基準が違うとのこと。 具体的な基準はわかりませんが、確かに単にオーガニックと言っても色々ありそうですね。

以下飲んだビールのテイスティングノート。
  • Original Pinkus Alt
    非常に薄い色でまるでケルッシュのよう。少しイースティな香り。飲んでみると全然酸っぱくない。炭酸は少し強い。フィルターしている。
  • Pinkus Hefe Weizen
    これも少々イースティな香り。ヴァイツェンの香りはない。少し酸っぱいが甘みの方が強い。ヴァイツェン酵母は使ってないような感じ。
  • Pinkus Pils
    泡がすごく良く作られている。フィルターしてあるだけに透明度が高い。ホップの香りがするがこれも少しイースティな感じあり。苦みと甘みのバランスが良く素晴らしい。
店を出て、お土産ビールにアルトとピルスを買って駅に向いました。 途中で見つけたレストランはかなり賑わっていました。 ロルフによるとここは由緒あるレストランとのこと。 以前はビールも造っていたそうですが現在はどこかのビールを置いてあるだけだそうです。 ちょっと残念です。
全部書き終えるに今週一杯はかかってしまいそう… 気長にお付き合い下さいm(_ _)m
4月22日(木)[現地時間:4月14日]後半
◆ Braustelle
本日の締めは2001年12月にオープンしたという、新興のブルーパブBraustelleです。
(写真をクリックすると拡大されます。)
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Malzmühleの最寄り駅Heumarktから路面電車で隣駅Neumarktまで行き、そこで郊外方面に向う電車に乗り換えて7つ目の駅Leyendeckerstrで下車しました。 地下鉄と言うので日本の地下鉄をイメージしていたので駅7つは結構遠いなあと思っていましたが、路面電車がそのまま地下に入っているようで、アッと言う間についてしまいました。 歩いても行けそうな距離で、できれば自転車あたりがベストかなと思います。
到着した時間がちょっと早かったのですが、取りあえず入ってみることに。 オーナーのピーターさんが出て来て『ひさこの紹介の人か?』と聞かれ『そうです』と答えると『準備中だから18:00くらいに来て下さい』と言われました。 ちょうど仕込み中だった様なので、15分くらい辺りをプラプラすることにしました。 周辺は郊外とまでは行かないものの通りを一本入れば住宅地という感じで、喧騒とは無縁な静かな雰囲気でした。

18:00を少し過ぎて再び行ったころには開店の準備も整っていました。 何か注文しようと思ったのですが、まだ仕込み中だったため少し見学することに。
こちらの設備は200リットルの非常に小さな釜で、それが店の奥に何の隔たりもなく置かれています。 そこでオーナーのピーターさんが仕込んでおり、今日は二度目の仕込みとのこと。 ちょうど来月のスペシャル・ビールを仕込んでいました。 モルトのカス出しはホームブルーと同じように上からするほど小さな設備です。 熱源もスチームではなく電気を使っているとのことで、多少煮沸の勢いが弱い感じですが、フタが完全にとれる釜(まさにホームブルーと同じ)のためかビールにDMSが強いという感じはしませんでした。
そうこうしているうちに、こちらも小池さんに紹介いただいたロルフさんが現われて一緒に飲むことになりました。 彼はケルン在住のビール好きで、周辺のビール事情に詳しく、色々話しをしているうちに、ミュンスターに連れていってくれることになりました。 最近、ホームブルーを始めたそうでその第一作目もご馳走になりました。 「本当に始めて造ったのか?」と思うような素晴らしいできで、さすがドイツ人と感心してしまいました。 (テイスティングノートは最後に載せます)
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しばらくロルフさんと飲みながらあれこれ話していると、ピーターさんが休憩に来て後でブルワリーツアーをしてくれることになりました。 この間も仕込みは続いており、ツレは写真を撮りまくっていたので代わりに色々飲みまくっていました。

ビールのラインナップはレギュラー二種に加えて月替わりのスペシャルビールがありました。 今月のスペシャルはDinkelbierで、スパルト麦を使ったビールのようですが、スパイスもかなりたくさん入っておりなかなか面白いビールでした。 またレギュラーは無濾過のケルシュタイプである“Helios (hell und obergarig)”と小麦を使ったビール“Helios-Weizenbier”でした。 本来、ケルシュは濾過してあるものだそうで、新興のマイクロブルワリーができ始めたころは無濾過のビールはチルヘイズが出たビールと混同されて、なかなか受け入れてもらえなかったそうです。 しかしながら最近では無濾過のビールもだいぶ浸透してきたようで、ロルフさんのように無濾過じゃなゃ嫌だという人も少なくないようです。 写真のビール(Helios)はかなり透明なモノだそうで、いつももっと濁っていると言っていました。 実際、樽を換えた直後にはビックリするくらい濁ったビールが出てきていました。
そんなことをしているうちに、ようやく仕込みも終わり、いよいよツアーをしてくれることに。 すでに結構酔いが回ってきていたので、断片的な記憶しか残っていません。

メインの仕込み窯とミル、チラーは一階の店内にあるのですが、それ以外は地下に置いてあるとのこと。 さっそくキッチンの奥から狭い階段を使って地下へ。 最初に案内してもらったのが醗酵室です。 こちらでは冷却されたワォートが配管を伝ってワールプールに流れ込む様になっています。 そこから醗酵容器へ移されるのですが、ここではオープンファーメンターを使っていました。 今回いくつかのブルワリーを見たのですが、少なくともケルン周辺ではオープンファーメンターはかなり一般的な様で、あまり驚くことでもないようです。 今後もいくつか出てきます。
その隣の部屋が冷却されている部屋で貯蔵タンクなどがありました。 ここで醗酵が終わったビールをラガーリングする他、写真右下にあるように小さなケグに小分けされたビールも置いてあり、一部の樽は店内のタップへ繋がったビアラインへ直接取り付けられていました。
ツアーの後、12月に出したというスペシャル・ビール“スモーク・ビール”を特別に出してくれました。 ケグから瓶詰めしたと言うことと、3ヶ月以上経っていたことで、ちょっとイースト臭が強かったのですが、スモークの香りも良く、でき立てを飲んでみたいなあと思いました。

そんなことをしているうちに23:00くらいになってしまい、ロルフと明日ミュンスターに一緒に行く約束をしてホテルに戻りました。

以下飲んだビールのテイスティングノート。
  • Helios (hell und obergarig)[無濾過のケルシュ]
    スパイシーな香り。味もかなりドライだが後味にもスパイシーさが残る。
  • Helios-Weizenbier[小麦のビール]
    ヴァイツェン独特の香りはなくほとんど香り無し。少し酸味はあるがかなり弱い。 ケルシュと同じイーストを使っているらしい。
  • Dinkelbier[今月のスペシャル]
    非常に薄い色。濁っている。スパイスの香りが強い。 が飲んでみるとそうでもない。レモンのような味もあり非常におもしろい。
  • 12月のSpecial Beer[12月のスペシャル]
    すごくイースティーな香り。飲んでみると薫製モルトの味がしっかりついている。 後に渋みが残る。12月に造ったと言うことなので劣化してしまったためだろうか。
  • ロルフのオリジナル
    ホップの香り良し。甘い感じの香り。 ビタリングも良く利いているが、若干渋みあり。 ミュンヘンモルトを使ったようでトースティな感じがあるがそれ以外はイングリッシュIPAと言った感じ。
    OG:14.4P, FG:3.5P
今日飲んだビール(4/14)

Alt Köln Am Dom
- Gilden Kölsch

Früh
- Früh Kölsch

Sion
- Sion Kölsch

Peters Brauhaus
- Peters Kölsch

途中のカフェ
- Gaffel Kölsch

Brauerei zur Malzmühle
- Mühlen Kölsch

Braustelle
- Helios, Helios-Weizenbier, Dinkelbier, 12月のスペシャル, ロルフオリジナル

Fire Wallの中からSFTPを使う方法知りませんか? 電車の中で更新しても職場から更新できないので結構辛いです。 今更FTPってのもなあ。
4月20日(火)[現地時間:4月14日]
◆ ケルシュ
いよいよ今旅行の最大の目的(?)であるケルシュを飲みに回りました。 以下各ブルワリーごとのレポートです。
Alt Köln Am Dom
まずは駅から最も近くにあるGilden Kölschが置いてあるレストランに入ってみました。
(写真をクリックすると拡大されます。)
ケルシュを飲もうと思っても一体どこから飲み始めてよいのか? 全く見当もつかなかったので、ウワサのケルシュ醸造所マップを手に入れようと思い、目に付いたところに入ってみました。 (後で知ったのですが地球の歩き方ドイツ編にも載っている有名なレストランみたいです) しかしながら目的の地図は見当たらず、結局Gilden Kölschを飲んだだけで終わってしまいました。 このビールメーカーは後で出てくるSionと同じ工場で造られているそうで、この工場は他にもいくつかのケルシュを造っているとのことです。 詳細はこちら(小池さんのページ『ケルシュブルワーの関係』をどうぞ)

現地でのテイスティング・メモ:
ホップの香りは弱い。炭酸は思ったより弱くドライだがほんのりと甘みがある。ここは大手か?
Früh
続いてはマイケルジャクソンの本にも載っている超有名店Frühです。
(写真をクリックすると拡大されます。)
続いて、宿泊しているDomホテルのちょうど裏手にあるFrühに行きました。 ここも『地球の歩き方ドイツ編』に登場しているほどの有名店で、観光客もたくさん来る様子。 以前は店の上で醸造していたブルーパブだったそうですが、現在は工場を郊外に移しており、ここではビールと食べ物を提供するだけのようです。 工場の規模はどれくらいかわかりませんが、街中で同社のビールを扱っているという看板をしばしば見かけるのと、ビンビールも売っていることを考えると結構大きくやっているような感じです。

店内に入るとすぐのところにビールを注ぐ場所があり、次々にグラスにビールが注がれて行く様子が見学できます。 ちょうど昼時ということもあってか、かなりビールの回転が早いようでした。 樽はかなりの大きさで、見た感じ100リットルはありそうです。 この樽の交換にはかなりの労力が必要だろうと思っていたところ、空になった樽は手で動かしていたようですが、中身の入った新たな樽はさすがにエレベーターで運ばれてきていました。

同店は今年2004年で開業100周年だそうで、その記念グラスでビールがサーブされてきました。 店員さんにどこで買えるか聞いたところ『持っていけ』と言われたので、ラッキーと思いながらグラスを二個もらってきました。 後でわかったことですが100周年記念グラスは6種類ありセットで販売されていました。

現地でのテイスティング・メモ:
甘いような匂い。これもドライ。ホップのキャラクターはあるがどちらかと言えばモルティな感じ。
Sion
次は少し離れたところにあるSionに向いました。
(写真をクリックすると拡大されます。)
Frühを出て右手の方に少し歩いていき、二本目の道を右に曲がるとすぐにSionがありました。 二階以上はホテルになっているようで『Hotel & Appartementhaus』と書かれた看板も出ていました。 昔はここでビールを造っていたかどうだかはわかりませんが、ケルシュも統廃合がされたようで、現在のSionは大きなビール工場が造るケルシュの一銘柄となっているようです。

ここまで来てちょっと食事もしてみようということになりソーセージを一皿オーダーしました。 さすがドイツという感じ(かどうかはわかりませんが)で、直径4cmはあるかと思われるソーセージが一本丸ごと出てきました。 これで二人ともかなり満腹になりました。 今回はこれが最初で最後のソーセージでした。

現地でのテイスティング・メモ:
結構なホップの香り。苦みは弱くちょっと渋みみたいなのもある。
Peters Brauhaus
次はSionから割りと近くにあるPeters Brauhausです。
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Sionから目の前の十字路を左に曲がるとすぐ広場みたいなところに出ます。 ここには色々なカフェのテラス席が設けてあり、Peters Brauhausのテラスもありました。 この広場の横をそのまま通り過ぎてすぐにある左手の建物が目指すビール屋です。

ここも現在は郊外でビールを造っているそうですが、独立なのかグループを形成しているのかはっきりしません。 建物はかなり大きく、その規模を考えると昔はここで造っていたのではないかと推測されます。

現地でのテイスティング・メモ:
ホップアロマは弱い。ボディもこれまでで一番弱い感じ。少し水っぽいがしっかりモルトの味が残る。炭酸は結構強め。
Brauerei zur Malzmühle
次は最初のブルーパブMalzmühleです。
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Peters Brauhausから先程の広場まで戻り、そこをずっと南下すると路面電車のHeumarkt駅の辺りに到着します。 この辺りに目指すブルーパブがあるはずですがなかなか見つかりません。 Heumarkt 6という番地らしいのですが7までは見つかったもののそれ以下の数字が無いので線路を渡って反対側に行ってキョロキョロすると目の前にそれらしい建物を発見できました。

ここはケルシュを古くから造っているブルワリーとしては少数派になってしまったブルーパブで、醸造所は左隣にあるようで後日行ったときには二階の窓から醸造釜を確認することができました。 ここではメニューにアルコール度が書いてあり、それによると4.8%v/vとのこと。 早速ビールを二つ注文しました。

現地でのテイスティング・メモ:
モルト香は弱いが微妙にある。飲むと結構甘みを感じる程であまりドライではない。炭酸はそれほど強くない。
おまけ
Malzmühleを探している途中でどうしてもトイレに行きたくなったのでそれ程飲んでないのですが近くにあったカフェに入ってみました。 そこではGaffel Kölschが置いてあったのでチョコッと飲んでみました。
ここでは普通とは違い0.3mlのグラスで出てきました。 ちょっと多いなと思って飲んでみると、あまり美味しくなくやっぱり多く感じました。 ちゃんとしたところで飲まないときちんとした評価はできないかも知れませんが、今回飲んだビールの評価は以下の通りです。

現地でのテイスティング・メモ:
少々アセトアルデヒドっぽい香り。味はドライだが若干雑味あり。大手のようであちこちで看板を見た。
この日の続きは明日…かな。